Cardboard
実験上、様々な素材を印刷して比較するために、プレートに加工して条件を合わせる必要があった。
これらの素材のなかからなにか選ばなくてはいけないと思ったときに加工がしやすいことが条件に上がった。そのなかで候補に挙がったのは2つ、プラスチックと紙。
プラスチック素材にしてしまえば加工の自由度を考えても成形することも簡単なだけでなく自分らしいものがつくれると思った。しかし紙には素材から語られる条件が多い。たとえば、しわができたり亀裂ができてしまうこと、曲がりやすい方向を持っていること、圧力や油に対して耐久性が低いこと、組み合わせの相性があることなどたくさんあった。その良さを発揮させたいと思うとかなりの実験が必要になるしこちらからなには考えてあげないといけない。
だからこそ紙に可能性があると感じた。
活字は凸版印刷として刷ることが一般的だが、紙の柔軟性を利用して、非画線部である凸部のインクをふき取り凹部に付いたインクを紙に転写する、つまり凹版印刷もできる。紙が木や金属の塊よりも柔らかかったり圧力によって沈んだり曲がったりする特性がある紙だからこそ凹版凸版の両方こなすことができる。
しかし紙は一度インキをつけてしまうと染込んでしまい何度も実験するには不向きだった。
安価で手に入れることができるので1回ごとに破棄してしまうこともできたが活字になったときに解版してまた組版をする仕組みをなぞりたかったため再利用できることが1つの課題となった。
絵画用紙、ファンシーペーパー、リサイクルペーパーなどさまざまな紙のなかで、コーティング紙がインキの浸透が遅く洗浄剤を使用しても劣化がなく強かった。そしてtボール紙にコーティング紙を合紙した紙に出会うことになった。合紙されているため高さも充分あった。活字面になるところはコーティングされているため、インキが付いても洗い落とすことができ、インキが繰り返しのることに耐えられそうだという利点がある。
その上、安価で手に入り、加工もしやすいので、様々なバリエーションがつくれそうだと、
- (手、はさみ、カッター、ほかのあらゆる切断する道具を使って)切る
- 丸める
- ピンを刺す
- 折る
- 切り取る
- めくる
- 引っ掻く
- 彫る
- 描く
- 貼り込む
- たたく など
いろいろな手法による加工を試した。
- Project TypeMaking
- Year2009
- CategoriesMaking
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